今回は、医学雑学シリーズ第2弾!
テーマはなぜ車中で本を読むと車酔いするのか?です。そもそも本を読むだけじゃなく、スマホだったり、ゲームボーイcolor(古い!)を使ってても酔うことはありますよね。
今回は車酔いの原因を解剖学的に説明したいと思います。むしろこれを理解すると本読んでも車酔いしなくなるかもしれません。ドライブ中にさらっと説明して、物知り感を出していきましょう。
・三半規管の構造
・上を向いていこう
まず、本題に入る前に重要となる器官の構造を理解しましょう。今回重要な器官はズバリ、三半規管です。
では三半規管はどこにあるのでしょうか。まずは聴覚器、平衡器の全体像を見てみましょう。
画像参照:http://memai.jp/QandA/QandA-A1A8.html
聴覚器は3つの部位に分けられて、外耳、中耳、内耳といいます。※中耳炎とか聞いたことありますよね。
・中耳:音の増幅伝導(鼓膜から耳小骨のエリア)
・内耳:音波を電気信号に変換(@蝸牛)+平衡感覚(@三半規管)
平衡感覚器は聴覚器の内耳の一部の機能なわけです。
※解剖学ではもっと詳しくやるので、医学部目指している方、是非楽しみにしていてください!
そして三半規管という名前は、三つの半円の規管という構造から名付けられています。三つの半規管をまとめて三半規管と呼びます。
それでは三半規管について詳しく見ていきましょう。下の図は、真正面を向いたヒトを、横から見た図です。
画像参照:http://www.3443.or.jp/tsushin/t1603/05.htm
左側に半規管と書いてあり、3本の赤線が引いてあります。三半規管はそれぞれ上半規管、後半規管、外側半規管からなります。
これらは中空の管状になっていて中にはリンパ液が流れて、センサーを揺らしています。このセンサーがどちらに揺れるかで体の傾きを察知しているのです。
画像参照:https://www.memai-miminari.com/dizziness
体の傾きを感じる上で重要なことは、この3つの半規管はそれぞれxy平面、yz平面、zx平面のように3つの面が直角に交わるように構成されています。
画像参照:https://www.kameyama-cl.com/memai/bppv.html
これのおかけで全方向の傾きに対応できるわけです。
ここで、本を読んでいる時の体勢を見てみましょう。
さぁこれのどこが問題なのでしょう。この体勢だと先程の図が↓こうなります。
通常時は、少し後ろに傾いていた外側半規管が、下を向くことで水平になっています。この状態で車に乗ると速度変化や揺れなどで中を流れるリンパ液がゆらゆらと揺れることになります。これによって目眩のような酔い症状が出るわけです。
では最後に解決策です。
大抵車内で何かを見るときは下を向きがちですが、どうにかして真正面、もしくは少し見上げるような姿勢をとることをお勧めします。
要するに先程の半規管が水平になることを避ければ酔いづらくなるはずです。というか、そのように講義で聴きました(責任逃れ)。
私は最近は、常に運転する側なので、車に乗って何かを見るということはしてないので、もし良ければお試しください。実際どうだったか私も気になるのでコメントください。
こういう知識はテストに出ることはないですが、ちょっとしたドライブのときなど豆知識として披露しちゃってください。
前回書いたキリンの頸椎の記事はあまり閲覧数は伸びないのですが、医学雑学は書いてて面白いので、また投稿したいと思います。笑
それでは。
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