病院近くのコインランドリーにて、洗濯物が乾くのを待ちながら投稿中です。
一昨日の17時過ぎに第一子が誕生しました。昨年の8月に妊娠が分かり、4月中旬が予定日でしたが、10日ほど早く出産を迎えました。
出生時体重がなんと3900gというビッグベイビー。初産でこの大きさは不安だらけでしたが、妻は本当に頑張りました。赤ちゃんも一生懸命頑張りました。
どの看護師さんからも驚かれ「ホントに頑張りましたね~」と声をかけられています。
生後2日の赤ちゃんが私の隣ですやすやと眠っています。
実際の部屋の様子です↓
まだ外の世界に出て2日しか経っていないことへの不思議さと、おなかの中の10ヶ月でたくさんのことを身に付けて出てきたことに驚きながら、穏やかな時間を過ごしています。
出産当日の慌ただしさ、激しさがウソのようです。
4/4
20:00:定期的なお腹の張りが10分間隔。
痛くはないので陣痛なのか不明。
21:00:一応病院に電話。
5分間隔になるまで待機。
22:00:たまに5分間隔になる。
これも痛くはないので本人はあまり病院に行きたがらない。
夜間ということもあるのか、病院側もぎりぎりの状態で受け入れたいという思いがあるのかもしれないなと邪推。
23:00:再び病院に電話。
ここで病院に向かうことになる。
23:30:荷物をまとめて出発。
運転で車が揺れないように、かなり気を使いました。
どんなに煽られても、揺れないようにゆっくりと。
車のライトを使って前方道路のへこみを注意深く見て、ハンドルを細かく修正しました。
4/5
00:00:病院到着分娩室で診察を受ける。
00:30:子宮口2cmほど。今夜の出産は無いと判断して、睡眠剤を飲んで休む。私も寝る。
04:00:陣痛強まり目が覚める。
07:00:破水(朝の診察にて)。
07:20:プロスタグランジンE2(PGE2)経口。→陣痛誘発剤。1錠目。
経口の錠剤です。陣痛が発来していない妊婦に対して、使用します。1時間に1錠ずつ、1日最高6錠まで服用します。服用しているうちに陣痛が強くなってきた場合は、服用を止めてそのまま様子を見ます。分娩監視装置を使って、赤ちゃんの状態を確認します。
※湘南藤沢徳洲会病院HP参証

プロスタグランジンについては、2年次の生化学や生理学で習います。
08:20:PGE2 2錠目。
09:20:PGE2 3錠目。
10:20:PGE2 4錠目。
11:20:PGE2 5錠目。
1日6錠までしか飲めないので、6錠飲んだ後、陣痛が強くならない場合、一旦休み、夜は睡眠剤で眠り、また翌朝からPGE2投与を開始する旨伝えられる。
「このときは正直明日になるだろう、と思っていました。ただキツイのが長引くので、出来れば今日がいいなと…」
12:20:PGE2 6錠目。
陣痛がキツく昼食の1割も食べれない。
カロリーが足りなそうなので、買い出し(ウィダー、カロリーメイト、ようかん、干し梅)。
たまたま私がいたので買いに行けましたが、あらかじめ買っておくと良いですね。
キツくてなかなか食べれないことも多いようです。
13:30:子宮口4cm。オキシトシン静注。→子宮収縮を促す。
点滴静脈注射で行います。輸液ポンプを使用して少量から始め、お母さんと赤ちゃんの状態を分娩監視装置で確認しながら点滴する速度を調節します。
基本的には、子宮口が4~5cm開いているのに分娩が進行しないような場合に使用します。
※湘南藤沢徳洲会病院HP参照

ガイドラインに沿ったものであるとの説明がありました。視床下部-下垂体系の後葉ホルモンであるという説明も。
ここも生理学でやります。2年生の基礎医学が臨床でまさに使われている瞬間でした。
14:30:陣痛強まっていく。
15:30:陣痛どんどん強まる。
「このあたりの数時間はとにかく3-5分おきに、きつーい陣痛が来ていて、ただ子宮口も思うように広がらず、メンタル的にめちゃめちゃしんどい時間帯のようです。必ず来る強い痛みがいつ終わるか分からないというのは…..ネガティブになるのも当然だと思います。」
16:00:妻が「まだまだかかるんですか?」と助産師さんに尋ねる。
16:10:内診により子宮口6-7cmまで広がっていることを確認。
ここで分娩室内が急に慌ただしくなる。
酸素マスク着用。ご主人は外でお待ちください。響くモニター音。看護師の走る音。ドクターの声。妻の声。「上手上手!すごい!よく頑張っている!」。壁二枚で隔てられた私は何もできない。とてもじゃないが座っていられない。親族に連絡を取る。
とにかく無事に済むようにと祈るしかありませんでした。
16:40:わたしが外に出て30分。進んでいるのだろうと願いながらも様子が分からない。
17:00:もう少しだからと分娩室に入る。
衝撃の連続。
もうとにかく無事に出てきてくれと願いながら声をかける。
17:16:誕生。
さすがに涙目になりました。2人とも本当に頑張ったと。ありがとうの気持ちでいっぱいでした。
出産に立ち会えて本当に良かったです。
話で聞いているものと、実際に付き添うのとでは全然違います。おそらくこれから実習や研修で立ち会うこともあるでしょうが、この経験は間違いなく生きてくると思います。もちろんどれだけ大変なものなのか、私が全ては分かっていないのですが、もしこれから出産があるご主人は可能な限り近くにいられると良いと思います。
お父さんが出産のとき何ができるだろう
実際、ご主人が現場で出来ることはほとんどないなと思いました。もちろん、さすったり、声をかけたり、物を取ったり、やれることは何でもやります。
後日談ですが、私が話しかけたことはほとんど右から左へ通過していたとのことでした。。。笑
もう反応する余力もないし、意識も朦朧としてたから、と。
ただ私の考えでは、その場にいて、奥さんの頑張り、子どもの頑張りを”みる”ということが大事だと思います。まさに命がけの10数時間。これからの奥さんへの気遣いも変わってくると思います。
助産師さんにこう教わりました。
『ママは「察してよ」と思い、パパは「言ってくれよ」と思うものだよ』と。思い当たる節がありますね。『だからママはして欲しいことを言うこと、パパは自分で気付くように努力することがいいお産になるよ』と言われました。
勉強になります。助産師さんは私が医大生であることを知っていたので、色々と教えてもらいながら、出来ることはお手伝いしました。すごくありがたかったです。
介助もなかなか難しい
これも後日談ですが、陣痛が来たときにお尻の辺りを押さえると少し楽になるようで、助産師さんにパパもやって、と言われてやっていたのですが、「強い、弱い、場所が違う」となかなか難しいのです。あとで笑いながら「助産師さんの方が上手だった」と言われました。それはそうだ、と思いながら、経験あるのみだなと実感しました。
素晴らしいクリニックでした
お世話になっている産婦人科クリニックは、本当に良くしてくれて感謝しています。先生は暖かくも、忙しそうに走り回っています。看護師さんはとても連携が取れていて、どの方と話しても出来事を把握されています。「疲れてキツかったらいつでも預かりますよ!」といつも言ってくださるのでとても安心しています。雰囲気がすごく良いクリニックでした。
おわりに
今回は新型ウィルスの影響で、大学の講義がオンラインになったため、ずっと妻のいるクリニックにいることができました。このような状況の中で、私たちにとってまさに希望のような存在が生まれてきてくれたことが本当にうれしく、ありがとうという気持ちになりました。
より一層勉学にも励み、子どもとたくさん遊びたいですね。
明日からは、また別の話題にしますね。
それでは。
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You@パパ医学生(@yu_med_life)
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